『エルフェンリート』(elfen lied)は、岡本倫による漫画およびそれを原作としたアニメ作品。漫画は、週刊ヤングジャンプにて2002年27号より週刊連載を開始、2005年39号終了。単行本は全12巻。 ちなみに岡本倫のデビュー作もこの名前が付けられている。ストーリーは全くの別物で、事故でピアノをやめた型破りな男性ピアニストと、バイオリンに転向して一流の奏者となった元天才ピアニストの女性の物語。 アニメCS帯 2004年7月25日にアニメ版が、CS放送局のアニメシアターXで放送されたが、過激な暴力描写のため、15歳未満視聴禁止のペアレンタルロックがなされた。 AT-Xで放送された番組宣伝では、萌えバージョン(ナレーション:能登麻美子)と残虐バージョン(ナレーション:細井治)の2タイプが存在し、そのかけ離れた構成から、原作を知らない人には同じ作品に見えなかった。 アニメUHF帯 発売記念ダイジェスト版 tvkなどで2004年10月に「DVD発売記念」と題し、DVDに収録された1、2話から、残酷描写をカットしたダイジェストを放送した。 地上波版 2005 年4月3日からAT-X版の修正を更に厳しく、一部シーンをカットした地上波版をtvk・ちばテレビ・テレビ埼玉・サンテレビにて放送。また4話の四肢切断のシーンと11話の実験のシーンは作中でも1、2を争う程惨いシーンのため地上波での放送は不可能とみなしカットした結果、尺が足らずに次の回の冒頭または前半部のダイジェストを流した。 特徴 何の予備知識もなく見ると、グロテスクと萌えとエロスとが混沌とした作品に思われがちである。更に漫画については、初期は絵柄がつたない印象を受け、その作風が毛嫌いされる傾向もある。しかし「一度読めばハマる」と多くのファンを獲得しているように独自の魅力を備えている。その一例として、いかにも重要そうなキャラが次のページをめくったら一瞬で殺された…という展開が多々あるなど、良くも悪くも先の展開が全く読めない事が挙げられる。(当時の担当とはストーリーの展開などの打ち合わせをすることが皆無で、毎週出来上がったネームが面白いか否かを判断してもらっていただけというのが原因の1つと考えられている) あまり触れられないが、アニメでは効果音においても凝られており、特に残虐シーンで使用される骨が砕ける音と肉が引き千切れる音が合わさった効果音は、作品の持つグロテスクさを効果的に上げている(『BLOOD+』、アニメ版『ひぐらしのなく頃に』にもこの効果音が使われている)。 原作・アニメ版共に、神奈川県鎌倉市をモチーフとした舞台が設定されている。特にアニメ版では監督の神戸守の作品であるCosmic Baton Girl コメットさん☆(この作品も鎌倉市を舞台としている)とほぼ同様にロケハンがなされていると思われ、市内に実在する神社や海岸、江ノ島電鉄などが作中に登場する。ヤングジャンプ巻末コメントの「極貧でテレビが買えません…」「一人でマダガスカル…」など謙虚なコメントから見受けられる人物像に、特にネット上でのコアなファンの間で、作者は男であるにもかかわらず「倫たん」と呼ばれ、「キャラだけでなく作者にも萌える漫画」と人気を得ている。冨樫義博が本作のファンであることを妻の武内直子を介して明かしており『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編に大きな影響を与えていると噂されている。 日本では知る人ぞ知るアニメだが、海外では主人公の強さとグロテスクさが受け、かなりの人気がある。2004 AnimeReactor Community AwardsにてBest Opening/Ending コンビネーション, Best Drama, Best Thriller (Mystery/Horror), Best Fanservice受賞、ルーシーはベスト女性キャラ受賞。又、American Anime Awards 2007 at New York Comic-Con(初回)において "Best Short Series"にノミネート(5 作品ノミネート、受賞は逃す)フルネームが判明している人物が極端に少ない。作者はこれについて『AKIRA』のリスペクトであると述べている。アニメ版次回予告のナレーションでは、具体的な出来事・登場人物名が全く触れられず、内容が抽象的に描かれるだけという珍しい形になっている。 あらすじ 側頭部の対となる二本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント、二觭人(ディクロニウス、觭は{角奇})。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。 ある日、偶発的な事故(?)によって、研究所に隔離されていたディクロニウスの少女ルーシーは拘束を破り、警備員と研究所室長蔵間の秘書・如月を殺害、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に対戦車用徹甲弾(劇中では「対戦車ライフル」とされていたが、狙撃手が「50口径」と発言している事から「対物狙撃銃」の誤り)の衝撃を受けるものの幸い軽症で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。 一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年コウタは、いとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としかしゃべることの出来ない彼女をにゅうと名付け、彼女が人類を滅亡させる存在とは知らずに、コウタが住むことになる楓荘に連れて行く。研究所は SATの出動を要請するものの失敗に終わり、ルーシーと遭遇して唯一生き残った隊員の坂東は彼女への復讐心を燃やし、SATを抜ける。その翌日、にゅうが掃除中に足を滑らせ頭部への衝撃を受けたことでルーシーは楓莊で覚醒、コウタを殺そうとするが、脳裏に浮かんだ少年の叫びによって殺すことを止める。その少年は8年前のコウタだった。そして研究所は同じディクロニウスのナナを追っ手に差し向けるが返り討ちに遭い、ナナは四肢を失ってしまうが、土壇場でベクターを発生させる脳の主要器官にダメージを与え、ルーシーのベクターを封じることに成功する。やがて、家出少女のマユと家出犬のわん太、そして蔵間の手により研究所を抜け出したナナが楓荘に住むようになり、見ず知らずの他人と大人しいディクロニウスを受け入れた奇妙な同居生活が始まる。 マユとわん太が加わり、ナナが加わる以前に大学で角沢教授の話術にはまりにゅうを手放してしまうが、コウタはどうしても腑に落ちない点があり、気になって大学に戻る。そこで教授の助手である荒川と、教授の惨殺死体を目撃、荒川にこれは見なかったことと念を押されることとなる。蔵間の単独行動を知った角沢長官は、全ディクロニウス内で最強と呼ばれる幼女であり、蔵間の実の娘であるマリコを解放する。コウタは、にゅうやナナなどのディクロニウスとの関わりをとおして、封じていた8年前の鎌倉での出来事を思い出していく。ルーシーや蔵間、マリコなどの戦いは、ゆっくりと、だが確実に、楓荘の平穏を崩していく……
Amazon.co.jp ウィジェット 第01話 邂逅(かいこう) BEGEGNUNG(Begegnung) 〜 Encounter 第02話 掃討(そうとう)VERNICHTUNG(Vernichtung) 〜 Sweeping 第03話 胸裡(きょうり)IM INNERSTEN(Im Innersten) 〜 Within the Bosom 第04話 触撃(しょくげき)AUFEINANDERTREFFEN(Aufeinandertreffen) 〜 Touching Attack 第05話 落掌(らくしょう)EMPFANG(Empfang) 〜 Receiving 第06話 衷情(ちゅうじょう)HERZENSWAERME(Herzenswarme) 〜 Inner Feelings 第07話 際会(さいかい)ZUFAELLIGE BEGEGNUNG(Zufallige Begegnung) 〜 Chance Meeting 第08話 嚆矢(こうし)BEGINN(Beginn) 〜 Beginning 第09話 追憶(ついおく)SCHOENE ERINNERUNG(Schone Erinnerung) 〜 Recollection 第10話 嬰児(えいじ)SAEUGLING(Saugling) 〜 Infant 第11話 錯綜(さくそう)VERMISCHUNG(Vermischung) 〜 Complication 第12話 泥濘(でいねい)TAUMELN(Taumeln) 〜 Mud 第13話 不還(ふげん)ERLEUCHTUNG(Erleuchtung) 〜 Nothing Left 特別編 通り雨にて 或いは、少女はいかにしてその心情に至ったか? REGENSCHAUER(Regenschauer) 〜 In the rain, or, how can a girl have reached such feelings? / DVD7th.Note収録の番外編であり、時期としては11話AパートとBパートの間。以上、全13話 + 特別編
アニメと原作の相違 アニメ版と原作における最大の相違点はフーゴ・ヴォルフの歌曲『エルフェンリート』の有無にある。メインタイトルとなるこの歌曲はドイツ語で『妖精の歌』の意味を持ち、原作5巻でノゾミがにゅうに教えたことが終盤になってようやく形となって現れた。しかし、アニメ化決定が発表された2004年1月の時点では日の目にすら当たらない状態であり、1クール13話の尺に収めるためキリのいい7巻までの内容でルーシーの「救済」とコウタの「記憶」にスポットを当てている。 そのため、企画段階当時原作での活躍が見当たらず、今後の展開によってはどのような行動を起こすのかすらわかっていない不確定要素のノゾミと『エルフェンリート』はオミットした。代わりとしてアニメOP曲『LILIUM』のオルゴールを二人を繋ぐ道具として出すことでアニメ最終話の和解へと繋げられた。アニメ版で使用されるクシシュトフ・ペンデレツキの様式模倣と、ヴォルフの歌曲の性格があまりにもつりあわない事情も考慮された。その一方、研究所側の決着は一切つけられていない事・坂東の活躍不足等が一部原作ファンからの不満として残っている。 ファンは総じて第二部の製作を同じスタッフでやって欲しいと声をあげているが、荒川役の石原絵理子の件と雑誌アニメスタイルVOL2における神戸吉岡対談にて神戸監督は第二部の製作については否定しているため、実現は絶望的となっている。この他にも、アニメ版における音楽の完成度は原作を凌ぐ高度な脚色をもつものすらあり、ほとんどオリジナルに近いため、原作とアニメは全くの別物と捉えるファンも多い。 原作では、マリコ戦後、坂東に自殺を阻止され引きこもりに近い症状となった蔵間だが、アニメ版では自分の意志でマリコ自爆に巻き込まれ生死不明、という形で決着がつけられ、更にルーシーに関しても、原作では爆風の影響で角が折れしばらくルーシーは目覚めることはなかったが、アニメでは、楓荘の玄関に現れた影は、にゅうか、ルーシーか、DNAか、その他か、については視聴者の想像に任せる形で締められている。 細かい所では、6話終盤の漂流用ポッドは、ナナが読み書きができない事を考慮して、手紙から録音した音声に変更されているなど、原作におけるツッコミどころ(但し、原作に関しては数多く存在するツッコミ所も作者萌え要素として楽しむのが真のエルフェニストであるとの見解がある)をきちんと解消している。この用意周到さは日本のみならず、海外でも大絶賛された。主題歌 オープニングテーマ 検索結果 「LILIUM」 youtube 近藤由紀夫 エンディングテーマ 検索結果 「be your girl」 youtube 河辺千恵子 オープニングなどに使われている画はグスタフ・クリムトの絵を元にしている。